宴のあと

今日は一年ぶりに近くの祭りに行ってきた。なんだかんだ祭りは毎年行っているが、年々楽しさが薄れていくような気がする。大人になるにつれて色々なことが味気なくなり、気持ちの高揚も迸りも昔と比べたら感じる機会がかなり少なくなってしまった。なんてつらつら書いてたら起筆からひどく悲しい気持ちになってきた。

それはともかく、僕は祭りの終わりが嫌いだ。祭りがやっている最中は皆が楽しげに友達と和気藹々話しながら、わたあめや焼きそばなどを食べて幸せそうにしている。露天の裏で地べたに座り込みながらくだを巻いているカップルも良いし、ヨーヨーを腕に垂らしながら景品くじに胸を躍らせている子供も好きだ。がやがやした雰囲気も祭り特有で趣があるし、ジャズバンドなんてやってたら最高だ。

しかしそれも、祭りが終盤になるにつれてだんだんと静けさが増し人気がなくなってくる。あんなににぎやかだった大通りも嘘だったかのようにシンとしてしまう。その様子を見てるのがとてもつらい。朝まで雑多とした人ごみが消えず、ワイワイしていたいと思う。賑やかなものが終わりを向かえてしまうのに何故か悲しみを感じる。これは祭りに限った話じゃなくて、友達と遊びに行って別れる時に胸がぎゅっっと苦しくなったり、修学旅行から自宅に帰る時に逆ホームシックになったり(僕はなかったが)するのも同じだと思う。

でも昔は僕もこんなじゃなかったし、祭りの終わりはただ楽しかったなぁという感情だけ残ってサッパリしていた。祭りは祭りでしっかり完結していたし、友達と惜別の念に駆られることもなくて家に帰っても孤独感に苛まれるなんてことはなかった。でも最近はなんか寂しい。心にポッカリ穴が空いたかのように、時には砥石で鋭利に研ぎ澄まされたナイフで心をえぐられるような感覚にもなる。僕に限った話じゃないだろうだけど鬱蒼とした森に独りで取り残されたような気持ちになる。だからそれを払拭しようとtwitterなんかを見てなんとか紛わしている。これは絶対にダメだ。

こういう悲しみってどうしたらなくなるのか教えてほしい。孤独耐性が恐ろしく弱まってきて、一人で対処出来るかいよいよ怪しくなってきた。

悲しい話になってしまったが、別れを惜しむくらいの関係の友人が出来たのは本当に幸せだと思う。特に2年中期から後輩との関わりが深くなって色々なことが出来たのは一生の思い出になると思うし、いつか感謝の気持ちを直接伝えたいと思っている。

陳腐で照れ臭い台詞で今日は終わり。